2011/10/02 (日)

8020運動と言うけれど・・・

“80歳になっても20本以上自分の歯を保とう”と言うけれど、人間の歯は全部で何本あるかご存知ですか?永久歯は小学校を卒業する頃までに28本生えてきます。それから遅れて後4本、親知らずと一般的に呼ばれている第3大臼歯が生えてくると全部で32本になります。80歳になっても20本以上の歯を保とうと言うことは、永久歯が生えそろったあとの約70年の間に、なんらかの理由で10本前後の歯が抜け落ちてしまうと言うことです。

少し古い統計ですが、平成17年の厚生労働省の調査によると20本以上歯が残っている人の割合は、60歳くらいまでは8割以上の人が20本以上の自分の歯を保っているのに対し、60歳以降は急激に20本以上の自分の歯を保っている人の割合が少なくなってきます。60歳から64歳の世代で70.3%、65歳から69歳の世代で57.1%、70歳から74歳で42.3%、75歳から79歳で27.1%の人しか20本以上の自分の歯を保つことができていないという結果になっています。80歳から84歳の世代では21.1%という結果で約8割の人が自分の歯を10以上失っていることになります。

財団法人8020推進財団による「8020(ハチ・マル・二イ・マル)運動」では“80歳になっても20本以上自分の歯を保とう”を目標にしています。この「20本以上の自分の歯」というのは、少なくても20本以上の自分の歯があれば、ほとんどの食べ物をかみ砕くことができて、おいしく食事ができる目安なのだそうです。

人間の歯は、12歳から13歳ころまでに永久歯が28本生えてきますが、3歳ころまでに生える子供の歯の乳歯の総数は20本です。人間にとってこの20本という歯の数は大きな意味があるような気がします。日本人の長寿化により人生80年と言われるようになり、60歳を過ぎた後の20年間も素晴らしいライフスタイルが送れるように準備する必要があります。一度失った自分の歯は二度と取り戻すことができませんので、長い人生を共にするご自身の歯をどうぞ大切になさってください。

<2011年10月2日更新>

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