2012/11/02 (金)

『歯の保険』は高いのか安いのか?

歯の治療をしたときに健康保険の対象であれば3割などの自己負担部分があり、インプラントなどの自由診療であれば全額が自己負担になりますので、歯の治療費って結構お金がかかるなと思われている方も多いかもしれません。一般的に民間の生命保険会社などが取り扱う医療保険は、歯科治療は保障の対象外になっていることがほとんどなので、歯の治療には役に立ちません。

ところがこの10月に国内ではじめて、民間の保険会社が『歯の保険』という商品の発売を開始しました。健康保険適用の治療の場合、自己負担部分を年間15万円までが補償されるというのです。患者さんが全額自己負担の自由診療の場合でも、インレー・クラウン・ブリッジ・インプラントの治療費を年間20万円まで補償されるようになっています。

この保険は2008年に韓国で販売を開始したところ大変好評で、他のアジアの国、シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシアなどでも発売され現地では好評のようです。もちろん、補償の対象には条件があります。保険に申込む前にすでに虫歯や歯周病になっていた場合は補償の対象外になりますし、もともと抜けていた歯の治療なども補償の対象外です。

最初に民間の生命保険会社が取り扱う医療保険では、歯の治療のときは保険が役に立たないと言いましたが、実は皆さんがすでに加入されている医療保険や生命保険でも、支払いの対象になる歯の治療があることをご存知でしょうか?もし、歯の治療のことで民間の医療保険でお金がもらえるのはどのようなときかを知りたい方は、保険会社の担当者に問い合わせをしてみると、これまでの治療でも保険の請求ができる場合があるかもしれません。

今回国内で初めて発売された歯の保険も含め、医療保険などの加入にはそれなりの保険料負担が必要になります。本当に民間の保険が役に立つかどかを良く考えて、自分に合った保険に入ることが大切です。歯の治療費が高いなと思われる方は、日頃から歯科医院で定期的に検査を行い、虫歯や歯周病にならないように予防することのほうが、結果的には安くつくのではないでしょうか。

<2012年11月2日更新>

お問い合わせ

ご来院に際してご不明な点などございましたら、
どうぞお気軽にお問い合わせください。
【受付時間】9:30~13:00 / 15:00~19:30