2015/05/01 (金)

妊婦さんの歯科検診はお早めに!

妊娠がわかると早めに歯科検診を受けることをお勧めします。お腹が大きくなってから、歯の治療のために通院するのは身体への負担が大きいですし、歯科医院でのレントゲン撮影がお腹の赤ちゃんに影響がでないか気になるお母さんもいるはずです。

妊娠するとホルモンバランスが変化して、口内の環境にも変化が出てきます。口の中の渇きが気になるのは、ホルモンバランスの変化によって唾液の分泌量が減っていると考えられます。もともと唾液は食事によって酸性になった口の中を中性に戻し、歯の表面を再石灰化してむし歯予防の効果があります。ホルモンバランスが変化して唾液の分泌量が減ると、むし歯になりやすい状況になっています。

妊娠による女性ホルモンの増加で、歯の周りの組織の血管を拡げてしまうことあり、歯肉の腫れや出血が起こりやすい状態になることがあります。女性ホルモン自体が口内の細菌の栄養になってしまい、細菌を増やしてしまうという研究結果もあるようです。

お腹が大きくなるにつれ、一回の食事で食べることができる量が減ってしまうと、少しずつ小分けにして食事をとるようになり、食事の回数が増えるということがあります。食事の回数が増えると、口の中に食べ物がある状態が長く続き、食べかすも残りやすいことから、細菌が繁殖する原因になってしまうので注意が必要です。

妊娠中の歯科治療は身体への負担が大きいからといって、お口の中の健康状態が悪いまま放置すると、赤ちゃんへの悪影響も考えられます。妊娠が分かれば早めに歯科検診を受けておくようにします。生まれてきた赤ちゃんの口の中にはむし歯の原因菌はいません。お母さんにむし歯がある状態で放置すると、お母さんが口をつけた箸やスプーンで赤ちゃんに食べさせることによって、むし歯の原因を作ってしまいます。お母さんだけでなく、家族の全員がむし歯のない状態にして、生まれてくる赤ちゃんのきれいな口内環境が保てるように、早めに歯科検診を受けてみてはいかがでしょうか。

参照:日本経済新聞 ホームページ

<2015年5月1日更新>

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