2015/06/08 (月)

糖尿病の人は、歯周病になりやすい?!

厚生労働省の平成19年の国民健康・栄養調査によると、「糖尿病が強く疑われる人」の890万人と「糖尿病の可能性を否定できない人」の1,320万人を合わせると、糖尿病と疑われる人が全国に2,210万人いると推定されています。この中で、糖尿病が疑われる人の約4割はほとんど治療を受けないままの状態でいるようです。

糖尿病は食べたものから分解された糖分が、体内に吸収されにくくなり、血液の中に糖分が溜まっている高血糖状態が続く病気です。はじめのうちは痛みなどの自覚症状がないので、検査で血糖値が高かったり、治療が必要といわれたことがあっても、そのまま治療を受けない人がいるようです。治療をしないで放置しておくと、心臓病、腎臓病、脳卒中、失明などの合併症にかかるおそれがあります。

今では歯周病が糖尿病と深く関連する病気であるということがわかり、歯周病は『糖尿病の合併症』と言われるようになりました。実際、糖尿病の人はそうでない人に比べて歯肉炎や歯周炎にかかっている人が多いという調査結果が報告されています。さらに最近では、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するという逆の関係も明らかになってきました。歯周病と糖尿病は、お互いが悪影響を及ぼしあっていますので、歯周病を治療することによって、糖尿病も改善することも分かってきています。

皆さんの生活習慣はいかがでしょうか?外食やインスタント食品ばかりというような偏った食生活を続けている人、運動する機会がほとんどない人、タバコをやめられない人、ストレスを上手に発散できない人は、特に生活習慣病の予防に気をつける必要があります。高血圧・脂質異常症・糖尿病・肥満と合わせて、歯周病にならないように気をつけましょう。歯周病は糖尿病と密接な関係がありますので、定期的に歯科医院を受診することによって、お口の中の健康を保つことからも生活習慣病を予防することが大切ですね。

参照:日本臨床歯周病学会 ホームページ


<2015年6月8日更新>

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