2015/10/02 (金)

宇宙飛行士は歯医者さん!?

宇宙飛行士になるためには、むし歯があると絶対になれない。そんなイメージを思っていませんか?むし歯があったとしても、ちゃんと治療をしていれば大丈夫です。スペースシャトル日本人初の宇宙飛行士である毛利衛さんは、親知らずとむし歯の治療をしていなかったので、選抜で不合格になった経験があるそうです。

見るからに重たそうな宇宙服ですが、宇宙服の中は約0.3気圧に減圧される仕組みになっています。宇宙飛行士は0.3気圧と1.0気圧を行ったり来たりするので、歯にものすごく負担がかかるそうです。むし歯を治療していたとしても詰め物と歯の間に空洞があれば、減圧された環境では空洞の中の空気が膨張して、歯を内側から圧迫することによって痛みが発生することがあるそうです。虫歯があっても治療してあれば問題はないのですが、宇宙飛行士は打上げの前に、外れそうになっている詰め物はないか、飛行中に悪化しそうな歯はないか歯科医師の検診を受けています。

もし、宇宙船で歯が痛くなってしまった場合は、最初は痛み止めでようすをみます。もちろん、宇宙船には歯科治療の機材などを持ち込むことができません。宇宙船の中で歯を削ったりすると、その破片が無重力の宇宙船の中で飛び散ってしまうのでたいへんな状況になってしまいます。もし、どうしても治療が必要な場合は、同僚の宇宙飛行士に歯を抜いてもらうそうです!!!

宇宙飛行士の若田光一さんの本によると、宇宙飛行士は歯を抜く訓練を受けているそうですが、同僚に歯を抜いてもらうなんて、普通の職場ではありえませんよね。一番最近の宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙飛行士の募集要項では、歯に関する条件は書かれていませんが、将来、宇宙飛行士になりたいという夢を持っている人や、お子さんの夢が宇宙飛行士だったとしたら、一本もむし歯のないきれいな歯を守りながら、将来の夢を追いかけさせてあげたいものですね。

参照:JAXA 宇宙航空研究開発機構 ホームページ

<2015年10月2日更新>

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